本当にメリットがあるの?確定拠出年金

確定拠出年金制度をご存知でしょうか?

DCや日本版401Kとも呼ばれます。
確定拠出年金は2001年にスタートした、日本ではまだ新しい年金制度です。
現在、企業型の確定拠出年金加入者数は24,000社、581万人(厚生労働省HPより、平成28年8月末現在)となっており、増え続けています。


日本の年金制度はよく、三階建てにたとえられます。
国民年金が一階、厚生年金が二階とすると、確定拠出年金は三階部分になります。
確定拠出年金には企業型、個人型(iDeCo)があります。
企業型と個人型の違いは、個人で拠出するのか、会社も手伝ってくれるのかという点にあり、それぞれを重複して加入することはできません。


確定拠出年金の確定拠出について、確定拠出に対する概念である確定給付とは以下の点で異なります。

確定拠出 ・・・企業及び加入者が支払う(拠出する)掛金が確定している
確定給付 ・・・将来もらえる(給付される)年金額が確定している

確定給付年金に該当するものとして、

  • 公的年金の厚生年金保険・国民年金
  • 企業年金である厚生年金基金や確定給付企業年金
  • 自営業者向けの国民年金基金

があげられます。


確定拠出年金の概要

毎月掛金を拠出し、その資金を運用し損益が反映されたものを60歳以降に受け取る、という仕組みになっています。
加入者の意思で掛金を選択することが出来、その掛金には上限があります。

従業員一人当たり月額掛金の上限
既に他の企業年金導入済の場合・・・27,500円
初めて企業年金を導入する場合・・・55,000円


確定拠出年金制度導入におけるメリット

確定拠出年金制度を導入することにより、従業員・企業双方に以下のようなメリットがあります。

1.掛金・運用益が非課税

企業・・・掛金の支払額全額が損金算入となります。
加入者・・・掛金の支払額全額が所得控除となり、所得税・住民税の節税になります。
また年金を受け取る際の運用益(売却益・利息・配当など)についても非課税となります。

2.社会保険料の削減になる

社会保険料は給与額に比例し、会社と従業員が折半で負担します。確定拠出年金に加入すると、加入した社員の支払う掛金分は社員の給与額(総支給額)から控除されます。ですので、その結果、控除された分社会保険料を決めるための給与額が低くなり、会社が負担する社会保険料を減らすことができます。

3.低コストで福利厚生の拡充ができる

企業型には、会社のみ掛金拠出をするタイプと、従業員も一緒に掛金拠出をする『マッチング拠出』があります。『マッチング拠出』のメリットとして、上記1の税制優遇を従業員が受けられます。かつ、年金受け取り時には雑所得、退職一時金として受け取る時は退職所得として、それぞれ公的年金等控除・退職所得控除の適用となるというメリットがあります。これらは社員のモチベーションアップ、定着率向上にも繋がります。また、条件を満たせば、転職時の企業間での移動も可能です。


確定拠出年金制度導入におけるデメリット

1. 導入・運営のためのコストが必要になる

口座開設費用や運営のための事業主手数料・加入者手数料など、所定のコストが必要となります。

2.投資教育が必要

加入者自身が運用の仕方を選択できる『自己責任型』の制度です。将来給付される年金額は、個人の運用次第で大きく変わります。そのため導入時、企業には従業員へ投資教育を行う義務が発生します。

------------------------------------------------

これらはそれぞれ一例ではありますが、導入することでたくさんのメリットがある年金制度です。
2017年1月からは、20歳~60歳未満ならだれでも加入できるようになります。また、中小企業向けの、簡易型DC制度という簡単な手続きで導入できる制度ができるなど、中小企業でも普及していくと思われます。これにより認知度も上がっていくと思われます。


コンサルティング事業部第二課

小林久美子