国税関係書類のスキャナ保存


国税関係書類の保存方法についてお話しをします。

IT技術の発展に伴い国税関係書類のスキャナ保存が認められたのは平成174月の改正電子帳簿保存法の施行により実現しました。

それまでは、紙の保存しか認められていませんでした。

 

しかし、当時はすべての国税関係書類のスキャナ保存が認められていた訳ではありません。

帳簿、決算関係書類、契約書・領収書(3万円以上のもの)以外の書類だけに対し

スキャナ保存を認め、特に重要な文書については引き続き紙での保存しか認められませんでした。

 

スキャナ存の為に電子署名を必要とし、それに加え、真実性を確保する為に、200dpi以上の解像度及びカラー画像によるスキャニングや可視性を確保する為、カラーディスプレイ・カラープリンター等の備付け、検索機能の確保等の要件が必要となっていました。

今となれば、なんでもない簡単な要件ですが、当時にしては、かなりハードルが高く、あまり普及しませんでした。

 

10年の月日が経ち、民間企業等から要件緩和の要請等もあり平成27年度と平成28年度の税制改正において要件が大幅に緩和されました。

 

改正内容等

  • スキャナ保存の対象となる国税関係書類の範囲の拡充

  1. 帳簿・書類のうち決算関係書類以外の国税関係書類のスキャン保存が可能となりました。

 

  • カラー画像によるスキャニングから白黒階調による読取りが可能

 

  • 電子署名が不要

電子文書の作成日と非改ざん性の証明となるタイムスタンプは引続き必要となります。

 

  • 真実性の確保の為、相互けん制、定期的なチェック等の実施

 

 

以上の要件緩和から、国税関係書類のスキャナ保存が普及することが期待されています。

 

 

しかし、「よし!紙での保存は場所も必要だし、便利になるのだったら明日かスキャナ保存をするぞ!」と思っても直ぐには出来ません。

 

スキャナ保存を始める三か月前までに、納税地の所轄税務署長に承認申請書を提出し承認を受ける必要があります。

 

会社経営で一番大変なのは書類の整理かもしれません!整理されていなければ、仕事もスムーズに行かず、ミスも多くなります。また、税務調査時の対応もスムーズに行かないことも予想されます。

会社設立を機会にスキャナ保存を検討されては如何でしょうか?

コンサルティング事業部資産税課

浅田 康弘