会社設立ってどうやってするの?

日本の会社法においては準拠法主義が採用されています。すなわち、会社は法定の手続きを得ないと成立しないことが大前提となっています。そのため、例えば大阪府だけ、大阪市だけ、といった地域によって異なる手続きではなく、日本中の全ての会社設立は法律に則った手続きを踏む必要があるということになります。そのため、自分で決めるべき事項がある程度限定されています。会社というと有限会社や株式会社を思い浮かべる人が多いですが、現在有限会社制度は廃止されているため、有限会社を設立することはできません。現在、法所定の会社の種類は株式会社、合名会社、合資会社、合同会社となっています。株式会社以外の会社をまとめて持分会社と呼びます。

まず、株式会社設立のためにしなければならないことは、大きく分けると、発起人を決定すること、定款の作成、出資の履行、役員の決定、登記があります。そもそも、発起人とは、会社を設立する役目をおった人をいいます。そのため、発起人は会社設立につき権限と責任を有しているため、まず、発起人を決めないと株式会社の設立を行うことができません。次に定款の作成をする必要があります。定款とは、設立された会社の内部的ルールとなる基本的な準則です。設立する会社の目的や、発行可能株式総数、本店所在地などを記載することになっています。会社の目的については、ことこまかに書く必要はありません。

八幡製鉄所事件という判例で示されているとおり、会社が行うことができる行為は、会社の目的の範囲内の行為です。具体的にいうと、会社は、会社の目的を達成するために直接または間接的に必要な行為しかおこなえません。そのため、会社の目的自体は、具体的な固有名詞などを使って特定する必要はなく、抽象的に書くことが通常となっています。

次に、出資の履行については、通常、金銭を使いっますが、現物出資という方法も認められています。例えば、土地や建物の不動産などを使って出資の履行とすることも認められています。ここで、出資を履行することによって株式が交付されることとなります。この株式の交付がされることを株式の引き受けといいます。この株式の引き受け方法は募集設立と発起設立で異なります。つまり、募集設立の場合、発起人以外の人も発起人とともに株式の引き受けを行います。他方、発起設立の場合は発起人のみが株式を引き受ける方法のため、注意が必要です。

そして、役員の決定については定款および登記でも記載事項となります。株式会社において必要な機関は、株主総会と取締役だけなのが原則です。そのため、監査役、会計参与や会計監査人などについては置くか置かないか選択の幅があるので、役員の決定とはどのような会社にするのかという会社の設計図の作成と同じイメージだといえます。

以上のような事項を経て、最後に法務局に行って登記申請をし登記がなされて初めて会社設立手続が完了することとなります。逆にいうと、実質的に会社の組織構造を有しかつ事業執行を現実に行っていたとしても、設立登記がされない限り準拠法主義をとっている以上、会社が成立したとは認められません。

このような株式会社の設立と持分会社の設立とはどのように違うのでしょうか。そもそも、持分会社の場合株式を発行しません。そのため、当然会社のオ-ナーは株主ではなく持分を有する者をいいます。したがって、出資の履行の際に、合名会社などでは金銭以外の信用や労務であっても原則使用することが可能となっています。

このような手続きの差異については法務局や公証役場のホームページで詳細に説明がされています。また、定款認証については公証役場担当しており、登記については法務局が担当しているため、機関を間違えないように注意をすることが大切です。


会社設立@大阪 玉野莉雅